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甲斐駒ケ岳に登ってきました。

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頂上部が雪を被ったように白く見えている甲斐駒ケ岳(標高2,967m)の全景です。右側に寄り添うように並んでいる少し低い山は、摩利支天(標高2,820m)です。登ってきて分かりましたが、山頂部が白く見えていているのは、花崗岩が剥き出しになっているためです。
旧友のEさんと二人で登ってきたのは7月24日(金)のことでしたが、この写真はその翌日、仙丈ヶ岳に登ってきた時に撮影したものです。甲斐駒ケ岳に登った日はガスに巻かれることが多くて、見晴らしはいまいちでした。でも、仙丈ヶ岳に登った日は、朝から気持ちよく晴れ上がってくれました。中央右下の白くなっている谷筋が、北沢峠のテント場です。
今回は、初日に北沢峠に入って仙水小屋に宿泊し、翌日まだ暗い早朝に小屋を立ち、仙水峠から駒津峰を経由して甲斐駒ケ岳直登ルートを登攀し、下山は巻き道を降りて駒津峰、双児山を経由して北沢峠に下ってきました。その登山の概要を紹介してみたいと思います。
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昨夜泊まった仙水小屋の朝食は、午前3時30分ということでした。思ってもいなかった時間設定で驚いてしまいましたが、前夜は早めに就寝し、午前3時には起床して出発に備えました。小屋を出発した時はまだ暗く、2人ともヘッドランプを点灯して、足元を確かめながら歩き始めました。薄っすらと明るくなってきたところで見上げると、岩のガレ場が稜線の上の方まで続いています。その脇につけられた登山道が、仙水峠へ向かうコースになりますが、かなり急になってきました。転ばないように、石伝いに慎重に登っていきます。
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これが仙水峠(標高2,264m)の標識です。到着したのは午前5時前でしたが、ちょうど日の出のご来光を仰ぐことができました。上に見える山は摩利支天(標高2,820m)ですが、すぐ隣の甲斐駒ケ岳は雲の中に隠れて、その姿を見ることができません。
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仙水峠から駒津峰(標高2,752m)を目指して登っていく途中、振り返ると遥か彼方に、鳳凰三山のひとつ地蔵岳(標高2,764m)のオベリスクが見えました。今回持って行ったカメラは、Olympus の E-M5mkⅡ + 14-150mmズーム の組み合わせでしたから、望遠側にいっぱいまでズームして撮影しました。
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朝日を浴びて、ガスの中から浮かび上がった山並みですが、手前が栗沢山(標高2,714m)で、その先がアサヨ峰(標高2,799m)です。この尾根が、あのオベリスクのある鳳凰三山まで続いています。
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登攀途中の駒津峰(標高2,752m)に到着しました。甲斐駒ケ岳の山頂は、ガスが掛かって見えませんが、もうすぐそこにあるはずです。ここで記念撮影をして、元気満々のコーヒー党です。
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これは、晴れてくれた下山途中に撮影した、駒津峰と六方石です。晴れてくれると、こんなにも景色が違うのかと思います。左奥に見えるピークが駒津峰で、右側の鞍部に見える巨大な岩が六方石です。あの下からこの巻き道を進むのが一般的な登山ルートになりますが、我々は事前に山友から、巻き道は砂のザレ場で歩きにくいから直登を行った方が良いと聞いていたので、そのまま尾根伝いに右側の直登コースへ取りつきました。
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これが甲斐駒直登コースの岩場です。上級者コースで険しい道であることは聞いていました....ガスが濃くなってきたし、果たしてこんな岩場を登りきることができるのか....ちょっと心配もありましたが、山頂に立つあの爽快感を思うと、俄然ファイトが湧いてきました。
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これも下山途中の巻き道から撮影したものですが、我々が登った直登コースはあの岩稜の上をまっすぐ登って行ったわけです。途中でどうしても足が上がらない岩があって、両手両足で抱きつく形でまさによじ登ったという登攀でした....かなり恐怖感も感じましたが、無事に登攀することができました。
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険しい直登コースで一息ついて、上を見上げるとガスに霞んだ大きな岩が聳えています。なかなかタフな山です。厳しい岩場では、撮影することもできませんから、一息つける場所でないとカメラを出せません。
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八合目の標識がありました。山頂まではあと少しですが、ガスが巻いて冷え込んできました。とても厳しい登りで、息も荒くなってきましたが、まだまだ元気です。途中で目に付いた高山植物の撮影をする余裕もあります。たくさん撮影してきましたから、その紹介はまた、次回以降でまとめていきたいと思います。
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見てください。2人とも無事に甲斐駒ケ岳(標高2,967m)の山頂に到着することができました。ここで恒例の記念写真の撮影です。居合わせた人にお願いしてシャッターを押して貰いました。残念なことにガスの中で視界が利きません。でも、ここで前回紹介した、ライチョウ親子のお出迎えを受けることができました。願っても無いシャッターチャンスを与えてくれた、山の神様に感謝です。
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山頂には30分くらい滞在していたと思います。はじめのうちはガスっていて視界が開けなかったのですが、途中から急に晴れて視界が広がりました。雲の中に北岳(標高3,193m左側)と仙丈ケ岳(標高3,033m右側)の姿がクッキリと浮かび上がりました。いい眺めです。交換レンズを7-14㎜の超広角ズームに付け替え、画角110度の最大画角で切り取ってみました。
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これは、山頂に作られていた石の祠です。とても立派な祠で、この山が昔から信仰の山として崇められていたことが伺われます。日差しが眩しく、日焼けが気になるほどの天気になりました。
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手前に見える山並みは、アサヨ峰から鳳凰三山へと続く早川尾根です。その向こう側に遠く聳えているのは、日本第二の高峰である北岳(標高3,193m)になります。来年はキタダケソウの咲くシーズンに、是非登ってみたいと思っています。
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さて、いよいよ下山に向かうわけですが、山頂に別れを告げた我々は、登りでは使っていない巻道ルートを歩いてみることにしました。道は砂礫の斜面がザレて滑りやすく、とても歩きにくい道です。登る人は大変ですが、下りも気を使います。振り返ると、この山道を登る登山者の姿が見えました。
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巻き道のルートをかなり下ってきたところです。とても良いお天気になり、青空に映える岩稜が綺麗に見えています。あの上が直登コースになるわけですが、よく登ったものだと我ながら感心してしまいました。
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甲斐駒ケ岳への直登ルートと巻き道の分岐まで戻ってきました。登るときはすっかりガスってしまい、甲斐駒山頂方向の視界は利きませんでしたが、下ってきたらよく回復してくれました。山頂付近に雲がかかっていますが、岩々したその姿が印象的です。
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駒津峰に戻るために、また登りが続きますが、気が付くと甲斐駒山頂に掛かっていた雲が消えて、よく見えます。記憶にしっかり残しておきたい山です。ここでまた、記念写真的に1枚撮影しました。
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駒津峰の分岐まで戻ってきました。時間は午前11時を少し回ったところですが、朝が早かったですからここでお昼の休憩を取ることにしました。さあ出発というところで、私は登ってきた左側の仙水峠方向に足を進めてしまいましたが、Eさんから注意されて、慌てて軌道修正しましたが、危ないところでした。これから右奥に足を進め、双児山(標高2,649m)を経由して北沢峠へ向かいます。
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ここが双児山(標高2,649m)です。時間は12時を少し回ったところでしょうか。この日は、Eさんの足取りが少し遅くなってきて、早く到着した私は、Eさんが追いつくまでの間に記念撮影などをして待ちました。
まだまだ元気が残っているコーヒー党でしたが、今夜のお宿に早く着いても、時間を持て余してしまいます。この先、ゆっくり進むことにします。
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相棒であるEさんの下山風景です。ちょっと遅れ気味になってしまいました。後から聞いた話では、この日Eさんは朝から調子が悪くて、軽い高山病に罹っていたようだったということでした。この日の夕食も半分くらいしか食べられず、早く休んでいましたが、この翌日には回復して、元気に仙丈ケ岳に登攀してきました。、
by coffeeto1 | 2015-08-14 06:00 | 風景
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