前回の書き込みでこの山行に使用したカメラ(OLYMPUS STYLUS SP-100EE)の紹介をしましたが、カメラを携帯するのに大変便利なアイテムがありましたので、今回はその紹介をしたいと思います。バーティカル アタッチャブルベルトという、ベルクロ留めのアタッチメントですが、モンベルから送付されてくるカタログで見つけたものです。山行用にカメラを収納するケースは何が良いか検討していましたが、結局Olympusの専用ケースを購入することにしました。でも、これは腰のベルトに通すようになっていますから、山用のパンツをはいた時には、ベルトがパンツと一体になっているため装着できません。それで、ワンタッチで取り外しのできるウエストベルトを別に購入したのですが、どうもしっくりしません。そんな時に見つけたのがバーティカル アタッチャブルベルトというアイテムですが、これは横方向のベルトにしか対応していないケースでも、背負うザックのショルダーハーネス(肩ベルト)に取り付けられるアタッチメントです。常に胸の位置にケースが固定されますから、カメラの取出しが非常に便利です。今回の書き込みの、横岳山頂で撮影した私の写真を見ていただけるとわかりますが、右胸にのハーネスに取り付けているのが写っています。
昨夜宿泊した硫黄岳山荘は、食事時間が夕食も朝食も5時半と指定されていました。この日は、朝からガスが撒いて視界が利きませんが、朝食を済ませて6時過ぎには山荘を出発しました。この写真は、横岳方向へ進んだところで、少しガスが晴れましたから、振り向いて山荘方向を撮影したものです。
ガスが晴れると、ここにも間近にイワヒバリが飛来してくれました。昨日硫黄岳の爆裂火口で撮影したイワヒバリと同一個体でしょうか? しばらく登山道に沿ってお見送りをしてくれました。
またガスが掛かってきてしまいました。事前の天気予報では、昨日の土曜日は曇りで、この日の日曜日は晴れの予想であったのに、全く逆のお天気になってしまいました。硫黄岳から横岳にかけてはキバナシャクナゲの群生地として知られています。ガスにまかれていますが、いくつも花開いた姿を見せてくれました。
岩肌に張り付くように葉を広げていたのはチョウノスケソウです。白い花が咲くのはこれからでしょうが、この特徴ある小判型の葉を見ると、チョウノスケソウであることがすぐに分かりました。
オヤマノエンドウは元気です。今が盛りとばかりにたくさんの花を咲かせていました。青紫色の花ですが、岩場の縦走路ではとてもよく目立ちますから、その都度何度もシャッターを押していました。
灌木の小枝に留った小鳥がいました。またイワヒバリかなと思って撮影したのですが、写真をよく見たらどうやらカヤクグリであったようです。
昨夜宿泊した硫黄岳山荘のお兄さんから、ツクモグサの情報をいろいろと聞いてきました。いくつかポイントがあるようですが、台座の頭(標高2,795m)を過ぎたこのあたりもその一つです。場所が分からず通り過ぎてしまいましたが、少し先まで行って気がついて戻ってきました。でも、ここでツクモグサは見つけられませんでした。草むらに咲いていたのはチシマアマナでした。
同じ草むらでツクモグサを探していた時に見つけた、こちらはヒメイチゲです。でも、ツクモグサはどんなに探しても見当たりません。本当に見ることができるか、心配になってきました。
同じ場所で、岩陰に咲いていたハクサンイチゲも見つけたのですが.....ハクサンイチゲも咲き始めたばかりのようです。
横岳(標高2,829m)の周辺は、遠くから見てもゴツゴツした岩が続く険しい岩山ですが、実際に歩いてみると岩場の連続で、クサリやハシゴの続くところが何か所もあります。ここもそんな難所の一つですが、カニの横這いと呼ばれる厳しいポイントです。
あった、あった!ついに見つけた憧れのツクモグサです。これを見るために今回の八ヶ岳縦走に挑戦したわけですから、見つけた時の感激はひときわでした。ふわふわの毛に包まれているようで、こんな厳しい環境の中にうまく適応しているなと感心しました。
ここも難所の一つです。鉄製の橋が渡されて通路が確保されていますが、左側に足を踏み外したら、谷底へまっさかさまです。
岩肌をびっしり埋め尽くすように咲いていたウラシマツツジです。硫黄岳山荘のお兄さんに教えてもらったのですが、秋になるとこのウラシマツツジの紅葉は、それはそれは綺麗になるとのことでした....。そんな話を聞かされると、また見に来たくなります。
横岳(標高2,829m)の山頂に立つコーヒー党です。たまたま居合わせた方にお願いしてシャッターを押してもらいましたが、カメラのアートフィルターが、魚眼レンズモードになっていたようです。でも、お蔭で印象的な写真になりました。
この日は、ガスにまかれて視界が利かない時間帯がほとんどでしたが、時折ガスが晴れて周囲の景色が見える時もありました。この写真はそんなチャンスをとらえて撮影したものですが、通ってきた硫黄岳(標高2,760m)方向を写したものと思いますが、どこでどう写したものか記憶が薄れています。
ここは、佐久側の海ノ口の登山口から登ってくる杣添(そまぞえ)尾根と稜線が出会う三叉峰(標高2,825m)です。ツクモグサを見るために、ここを登って来ることも考えてみましたが、ホテイランも見ることができましたから、美濃戸からのルートを選んで良かったと思います。
これも、ガスが晴れたところで撮影した写真ですが、横岳(標高2,829m)山頂を撮影したものと思います。山頂に人影が見えますが、先ほどあの頂で記念写真を撮影してきました。
前回縦走した時に、三叉峰を過ぎたこの辺りは、ウルップソウの青紫色の綺麗な花畑がみられた場所です。まだとても早くて花は咲いていないだろうと思っていたのですが、この蕾はとても大きく膨らんで、基部に青紫色の花びらも見え始めています。
ここも厳しいクサリ場です。何度もこんな場所を通過してきましたが、油断せずに慎重に通過します。
山荘のお兄さんからは、横岳までの間で3か所のツクモグサがみられるポイントを教えてもらい、そのうち2か所で撮影することができました。大変満足して赤岳方向へ向かったのですが、横岳を過ぎてから思いもかけない大群落が何か所もあり、ずいぶん時間をかけて撮影することになりました。次回の書き込みでは、ツクモグサの写真だけを集めて紹介したいと思っています。
左側に緑色のロープが張られていますが、これに沿ってあの岩山を越えていかなければなりません。この岩山は二十三夜峰あたりになるのかなと思います。まだまだ険しい岩峰が続きます。
岩肌にイワヒゲの葉が伸び始めていました。早くも花も咲き始めているようです。
こちらも蕾を膨らませていたイワベンケイです。黄色い花が咲けば綺麗だと思うのですが....
ツガザクラです。これもやっと花を咲かせ始めたところですね。これらの高山植物のベストシーズンは7月初旬から中旬にかけてになるのでしょうね。前回は全くお天気に恵まれませんでしたが、花のシーズンとしてはベストだったように思います。
ここに二十三嶺と刻まれた石碑がありました。何かの謂われがあってこの名前が付けられたと思うのですが、今は調べる術もないのが残念です。
この白い花は、撮影した時にはミヤマハタザオかなと思っていたのですが、後から図鑑を見直したら、花茎があまり長くなりませんからウメハタザオになるのかなとも思います。どちらになるのでしょうか?
見事な群落ですね。この黄色い花束はミヤマキンバイでしょうか? 目を楽しませてもらいました。
小さなお地蔵様が鎮座する、ここは地蔵の頭です。それにしても、朝6時過ぎには硫黄岳山荘を出発したのに、時間は既に11時になろうとしています。通常のコースタイム通りに進めば、ここまで2時間ほどの道のりですが、ずいぶん時間がかかっています。ここから分岐する地蔵尾根を辿れば、下山途中にある行者小屋へのエスケープルートになるようですが、主峰赤岳(標高2,899m)まではもうすぐです。ここまで来たら絶対登頂していきたいと思いますので、頑張って足を進めたいと思います。赤岳登頂から文三郎尾根を経由して行者小屋から美濃戸へ下山するまでの様子は、次回以降で紹介したいと思いますので、乞うご期待です。