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ギフチョウのいた山で@相模原~その1

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都内では、あんなにたくさん咲いていた、ボリュームたっぷりの淡いピンク色をした桜の花でしたが、今は散って葉桜となってしまいました。ここ数日、夏鳥が渡って来たという連絡を頂くようになりました。季節の移り変わりは本当に早いものだなと思います。
我が家では、この間まで使っていた石油ストーブを、そろそろ仕舞おうか、でもまだ寒い日があるかもしれないから、もう少し様子を見ようかと思案しています。
桜の花が見頃であった先週末に、相模湖から少し奥に入った山へ、春の女神ギフチョウの観察に行って来ました。今年は2月に大雪がありましたから、日陰部分のあちらこちらに、まだまだたくさんの雪が残っていました。でも、野山を彩る山野草たちは、遅ればせながらもと、幾つもその姿を見せてくれました。....春って良いですね。落ち葉の降り積もった山肌に、シュンランが可憐な姿を見せてくれました。
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シュンランは春先に山登りをすると、よく目にすることが出来る花の一つですが、今回山へ足を運んだ目的の一つとして、是非その写真を撮りたいと思っていました。だから、山登りの足が遅くなるのも構わず、山道の周囲に目を配りながら、ゆっくりゆっくり登って来ました。
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薄っすらとピンク色味を帯びた花茎の上に、黄緑色の花弁を広げた姿は、春先の野山を彩る山野草の中でも、可憐さと優雅さを兼ね備えていて、この花を見つけると何故かとても得をした気分になります。この時期に山へ来たら、どうしても探して見たい花ですね。
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さて、これがギフチョウの食草となるカンアオイです。山道を登り、少し高度を稼いだ辺りから目に付くようになります。カンアオイにもいろいろな種類(亜種?)があるようで、麓にあった案内板にはカントウカンアオイと説明書きがありました。カンアオイの葉裏に産み付けられた真珠のような卵は、ほぼ20~25日後に孵化し、幼虫はカンアオイの葉を食べて成長して、約40日で蛹化して、初夏から翌春までの長い期間を蛹(さなぎ)で過ごすとのことです。
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斑入りの葉の、根元付近に注目すると、暗赤紫色の小さなツボ型の花が固まって咲いているのが分かります。他の花に比べると、とても地味ですね。また、こんな風に根元の地面に直接花を咲かせる山野草は、私はよく知りませんが、他には無いんじゃないかと思います。
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山頂にあった大きな木の根元に、小さくて可愛い花が咲いていました。気を付けて見なければ、見落としてしまいそうな花です。現に、私はこの花の存在に気付かず、たまたま山頂で出会った人に教えて貰ったくらいです。
撮影した機材は、オリンパスのマイクロ・フォーサーズ機である E-M5 に、先日購入したばかりの M.60mm F2.8 Macro を装着して使用しました。マイクロ・フォーサーズ初の本格マクロで、その解像力に高い評価がついていましたから、思い切って購入したものですが、今後、出番が増えて活躍してくれそうです。
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センボンヤリはキク科に属しますが、春に咲くこのような舌状花の花と、秋に咲く閉鎖花の2種類があります。センボンヤリの名前の由来は、秋に咲く閉鎖花を槍に見立てたものであるとのことでした。
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山道を歩いていると、至る所でこのカヤツリグサ科のカンスゲの仲間を目にすることが出来ました。カンスゲの仲間にもいろいろ種類があって、私には識別ができませんが、これも春先の野山を彩ってくれる山野草の一つです。花としてはあまり目立ちませんから、どちらかといえば脇役的存在です。
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こちらもカンスゲの仲間ですが、上の写真のカンスゲとは花穂の付き方が異なります。図鑑を見るとヒメカンスゲとかオオイトスゲ、ミヤマカンスゲなどいろいろな種類があるようですから、種類を特定するのは、至難の業であると思います。
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ちょっと薄暗い樹林帯の山道に沿って、カンスゲの花が咲いていました。あまり目立たない花ですから、背景を上手くぼかして花穂を際立たせてみようと思い、Olympus E-M1 + 75-300mm F4.8-6.7 を三脚に乗せて、一番の望遠側にズームアップして撮影してみました。
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ドングリの実がたくさん落ちていた山道の脇に、ヤブレガサの若芽が芽生えていました。まだまだ葉を展開する前ですから、葉の表面には白い絨毛がたくさん生えているのが分かります。
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山頂に立って暫くすると、予期していなかった雨が降ってきました。長居は無用と、登りと違うコースを下ってきたところで、葉を展開しているヤブレガサを見つけました。この状態になると、名前の由来となっている破れ傘の形状がよく分かりますね。
by coffeeto1 | 2014-04-11 06:00 | 植物
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