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覚満淵の山野草~その2

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これまで続けてきた〝コーヒー党の野鳥と自然〟は、ブログの容量がほぼ一杯になってきたことから今回で一旦終了し、新しいブログとして〝コーヒー党の野鳥と自然 パート2〟へ移行することにしました。これまでと同じように、野鳥を中心に自然とのふれ合いを紹介していきますので、どうぞよろしくお願いします。
さて、本ブログの最終回は、前回からの続きで、梅雨明けして間がない7月最後の週末に、赤城山の覚満淵で自然観察を兼ねて涼味を満喫してきた結果を紹介します。爽やかな空気に包まれて、それはまさに命の洗濯といった感じでした。都内に比べると、朝夕の涼しさは格別で、エアコンの効いた部屋にいるより涼しいことは間違いありません....というより、半袖では寒いくらいですから、上に1枚重ね着をしていました。こんなに素敵な環境であれば、夏の間仕事がなければ都会に戻るのが嫌になるくらいです。
野鳥の繁殖シーズンはそろそろ終わりですから、山野草観察に主眼を置いて場所の選択をしました。
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これは、湿原の中に設けられた木道です。早朝は朝靄が立ち込めて幻想的な風景になり、カメラマンが何人か写真を撮りに来ていました。でも、朝に弱いコーヒー党は朝靄に煙る風景は撮れず、こんな写真ばかりです f^_^;)
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今回は、山野草の観察をメインに、野鳥写真が撮れたら嬉しいと思ってやって来ましたが、野鳥はそこそこでも、山野草はたくさんの写真が撮れました。こんな湿原が広がっていますから、その中を歩き回っているだけでも気持ちが良いものです。
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これはナデシコの花です。高山植物のエゾカワラナデシコは花弁の基部まで深い切れ込みがありますから、この花とはちょっと雰囲気が違いますね。ビジターセンターの駐車場の近くに咲いていたものですから、もしかしたら自然のものではなく、園芸種であるかもしれません。
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ここを訪れたのは、7月最後の週末でしたが、湿原の中にはこのクガイソウの花がとてもたくさん咲いていました。場所によっては群生しているところもありましたが、固まってゴチャゴチャ咲いているところより、こんな感じの方が見た目に涼やかであると思います。
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これもたくさん咲いていたヨツバヒヨドリの花です。この花には、アサギマダラやヒョウモンチョウの仲間がやって来て、吸蜜している様子がよく見られました。チョウには美味しい蜜が吸える花であるようです。
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湿原の中に設置された木道の脇に、ヒョロッとした姿を見せていたものですが、これはハナチダケサシでしょうか?自信を持って識別できないのが残念ですが....。 
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湿原の中で、ちょっと変わった花を見つけました。茎から出ている葉の付け根の、葉腋と呼ばれているところに花を咲かせています。図鑑で調べてみたら、これはシソ科のヒメシロネになることが分かりました。
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こちらはオトギリソウになると思いますが、咲いていたところが湿原の中ですから、サワオトギリであるかもしれません。残念ながら私には、その明確な違いを見極める知見がありません。
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これは草原の中にひっそりと咲いていた山野草です。花の形からランの仲間であろうとは想像がつきましたが、初見の花ですから名前も分からず撮影してきました。後から調べてみたら、ラン科のヤマサギソウか、オオヤマサギソウの何れかであることが分かりました。
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夏の高原を散策するとよく目に付くワレモコウです。暗赤紫色の花穂をつけた独特の形状が、この季節の草原には欠かせない、山野草の仲間です。赤トンボでも留まってくれたら面白かったのですが....。
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櫛の歯のような形の葉を互生させているのが特徴のノコギリソウです。ここでは高さ7〜80cmほどの高さに花をつけていましたから、草原の中でも目立っていました。
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これは見るからに涼やかで可憐な花姿に、思わず見惚れて撮影してきました。これはヒメイワギボウシです。同じ仲間のユリ科にはコバギボウシなどがありますが、花姿はこちらの方がずっと洗練された感じです。
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暗赤紫色の花をつけていたヤマホタルブクロです。覚満淵から大沼へ流れ下る川のほとりに咲いていました。晩春から初夏にかけてが花期だと思っていましたが、ここではまだ咲いていてくれました。
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こちらは平地でもよく見ることができるネジバナです。ビジターセンターの駐車場で、車中泊をしながら夕食の準備をしていた時、すぐ脇の草むらに咲いているのを見つけました。
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これも同じくビジターセンターの駐車場の脇に咲いていたゲンノショウコです。やはり平地でも普通に見られる山野草ですが、山では同じ仲間のハクサンフウロばかり見てきましたから、このゲンノショウコが新鮮に見えてしまいました。
# by coffeeto1 | 2016-08-24 06:00 | 植物

覚満淵の山野草~その1

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赤城山の標高1,300メートルのところに大沼と小沼という湖がありますが、その間に挟まれるように、覚満淵という高層湿原が位置しています。〝小尾瀬〟とも呼ばれる覚満淵は、周囲は30~40分もあれば一周出来るように、木道と散策路が整備されていますから、日帰りで楽しんでくるにはちょうど良い場所であると思います。ゆっくり散策するとたくさんの山野草が観察できて、野鳥やチョウ・トンボの仲間も豊富ですから、自然観察の楽しめる場所になります。
この写真は、鳥居峠から覚満淵を撮影したものですが、奥に見える湖が大沼です。今回から2回にわたって、そこで見てきた山野草を紹介してみたいと思います。
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ここに来るようになったのは、向こうに見える黒檜山(標高1,828m)をはじめ、地蔵山(標高1,674m)や長七郎山(標高1,579m)などへの登山の目的がありました。でも、今では覚満淵での自然観察のために足を運ぶようになりました。
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冬の間は、スノーシューを履いて歩き回ったこともありましたが、コナシの木にアトリやレンジャクなどの野鳥も飛来して来て、まじかに写真を撮ることが出来ました。季節を問わず楽しめるところだと思います。
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日当たりの良い草原を歩いていると汗が流れますが、森の中に続く涼しい散策路を歩いていくと、鬱蒼とした茂みの中で咲いていた、マルバダケブキの花を撮影することが出来ました。
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覚満淵の東側に続くなだらかな斜面には、草原が広がっています。その中を汗を拭きながら歩いていくと、ヤマオダマキの花が出迎えてくれました。歓迎してくれているようですから、すかさず撮影させてもらいました。
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こちらも草原の中に咲いていたノアザミの花です。草原の中に着けられた散策路を歩いていくと、葉の先端が棘のように尖っていて、チクチクと刺さって痛いです。とてもたくさん咲いていて散策路にも飛び出していますから、嬉しいような困ったような....
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こちらはオオバクサフジの花になります。目立つ花ではありませんが、草原の中ではこの花もよく目につきました。覚満淵の高層湿原を彩る山野草のひとつです。
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花茎に沿って、釣鐘型で薄紫色の花を輪生させていたツリガネニンジンです。草原の中に立つシラカバの樹が作る、日陰の中に咲いていましたから、見るからに涼やかな花姿でした。
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ゴチャゴチャと色々な草が生い茂る草原の中に、少し色合いが異なる花が咲いていました。名前が分からないまま撮影してきましたが、後から図鑑で調べてみたら、これがシュロソウになるようです。ちなみに緑色の花を咲かせるのがアオヤギソウで、このように暗視褐色の花を咲かせるのがシュロソウだそうです。
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キオンの花が咲き始めていました。夏山に登ると、必ずと言ってよいほど目にする山野草です。場所によっては、一面黄色になるほどの大群落を目にすることもありますが、ここでは控えめに花を咲かせていました。
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草原の上に、1本だけヒョロッと頭を出していました。これはホザキシモツケで良いのでしょうか? それともハナチダケサシでしょうか? よく分からないまま紹介させてもらいました。
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草むらの低いところに紫色の花を見つけました。春先によく見るウツボグサです。訪れたのが7月最後の週末でしたから、花期はもうとうに過ぎていると思っていたのに、ここではまだ花を咲かせていてくれました。
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こちらはシソ科のクルマバナです。薄いピンク色の花を、茎に沿って輪生させているところから、この名前が付けられたものと思います。
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こちらも同じシソ科に属するミヤマタムラソウです。同じ仲間にナツノタムラソウというのがあって、花色をやや濃いめに咲かせるようですが、このように花色が白いものがミヤマタムラソウになるようです。
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キツネノボタンが咲いていました。でも、花の大きさが普通のキツネノボタンに比べると小さいです。これはヤマキツネノボタンですね。覚満淵から大沼へ流れ下る川に沿った道沿いで撮影しました。
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こちらはウスユキソウです。この仲間にも色々な種類がありますが、私にはよく分かりません。覚満淵から鳥居峠に至り、小沼へ抜けようと山道に入ったところで撮影しました。
# by coffeeto1 | 2016-08-23 06:00 | 植物

ヒガラの幼鳥

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このところ日本には台風がいくつも接近して、各地で大雨の被害が出ています。8月20日の土曜日は都内でも局所的な豪雨があり、私の自宅付近でも一時的にものすごい雨が降りました。こんな状況では21日の日曜日も雨に降り込められるだろうと思っていたのですが、日曜日は朝から良く晴れて、とても暑い一日になりました。予定もしていなかったのですが、あまりにも良いお天気でしたから、シギチを観察するにはちょうど良い頃合いだと思い、朝のチョコちゃんのお散歩を済ませてから、休耕田巡りに出かけてきました。まずまずの成果を上げることが出来ましたから、順を追って紹介していきたいと思います。
7月最後の週末に、避暑を兼ねて出掛けた山の中で観察した野鳥の紹介をしてきましたが、今回紹介するのはヒガラの幼鳥になります。
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このヒガラの写真を撮影した時は、梅雨明け直後の熱さを逃れて、少しでも涼しいところで自然観察しようと思い、群馬県下へ遠征してきたわけですが、朝の散策に出掛けた時に撮影したものです。
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これまでに、何回か足を運んできたところですから、地理的な不安はありませんが、野鳥との出会いに関しては運も大きく左右します。早朝の散策に出掛けたところ、野鳥の群れと遭遇することが出来ました。
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この日足を運んできたのは、赤城の山の中ですが、大沼と小沼の間にある覚満淵という高層湿原の周辺が、自然観察にはとても良い環境で、野鳥だけでなく山野草の観察にも適したところです。
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ビジターセンターから覚満淵に続く散策路は、木陰の中を歩く樹も落ちの良い小道が続いています。日向は暑さがありますが、木陰の涼しさはとても沖も落ちが良いものです。ここではヒガラの群れと遭遇しましたが、この個体の羽衣は色が淡いですから、今年生まれたばかりの幼鳥であることが分かります。
# by coffeeto1 | 2016-08-22 06:00 | 野鳥

夏山のホオジロ

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避暑を兼ねて自然観察に行った山の中で、撮影した野鳥達を紹介しています。幸い良いお天気に気恵まれ、涼味も満点でしたから、所期の目的は十分に達成できたと思っています。
今は、定年退職後の第二の職場で働いていますが、それなりに忙しい毎日が続いていて、また仕事関係のお付き合いもありますから、週末くらいはのんびり息抜きをしたいものです。そんな仕事と都会の喧騒を離れ、山の中でのんびり自然と向き合うことは、何と素晴らしいことでしょうか。今回もたくさんの自然の仲間と出会うことができ、自分なりに十分満足できました。お陰でまた翌日からは、仕事へも前向きに取り掛かることが出来ました。心身ともにリフレッシュしています。
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今はまだ週末だけのお楽しみで、関東近県にしか出掛けられませんが、65歳を過ぎて第二の職場を卒業したら、日本各地に出掛けてみたいと思っています。野鳥の宝庫である、あの広い北海道から、ツルが越冬する南の九州まで、長期遠征をすることがこれからの夢になりますす。
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日本各地を歩いて、色々な自然環境っをこの目で見て来ることは、ボケ防止にはとても有効なライフワークになるだろうと思っています。今はただ思い巡らすだけですが、想像しただけでワクワクしてしまいます。
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この日訪れたのは、群馬県内の山の中ですが、標高が1,400mほどで、山あり、草原あり、湖あり、湿原ありと環境に恵まれている場所でした。野鳥ばかりではなく、たくさんの山野草やチョウの仲間も観察できましたから、これから紹介していきたいと思います。
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今回紹介するのはホオジロです。7月最後の週末でしたが、湿原の周りでは、まだまだ囀りを繰り返す姿を、何か所かで観察することが出来ましたから、ちょうど良い撮影対象になってくれました。
# by coffeeto1 | 2016-08-21 06:00 | 野鳥

森のコガラ

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今から10年くらい前は、バードウォッチングの面白さにどっぷりとはまり込んでいて、どんな鳥を見ても楽しいと感じていました。特にその頃は水辺の野鳥を追いかけることに傾注していて、炎暑の季節でも休みになると、田んぼ巡りをしてシギチを観察したり、海辺でアジサシ類の観察をするのが定例パターンとなっていました。クラクラするような暑さの中にいても、シギチやアジサシの仲間を観察することが面白かったのです。
今から思うとまだ年齢的に若いうえ、バードウォッチングに魅せられていましたから、暑さにめげることもなく、好んでそんな環境の中に飛び込んでいったと思います。でも、山登りをするようになって、山の涼しさにすっかり魅せられてしまいました。この頃では暑い平地で熱中症を心配しながら、野鳥観察する気持ちにはなれません....。そんな訳で7月最後の週末は、梅雨明けしたこともありましたから、猛暑の都会を離れ、山の中へ1泊2日の避暑を兼ねた自然観察に行ってきました。
今回は、山で出会ったコガラの写真を紹介します。
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標高が100m高くなると、気温は0.6度下がると言われています。今回訪れた場所は標高1,400mほどの場所でしたから、例えば平地が35度になったとしても、この計算でいけば26.6度ということになりますから、クーラーの効いた室内にいるようなものです。
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日当たりの良い場所では、標高が高いといってもやはり暑さを感じますが、いったん日陰に入るとまるで別世界のような快適さです。山の中で涼しさを満喫しながら、のんびり週末を過ごすことができますから、こんなに有難いことはありません。
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おまけに、暇つぶし方々、カメラを担いで周囲を散策してくると、1日があっという間に終わってしまい、時間が足りないと感じるくらいです。
もう1日余裕があれば、心身ともにリフレッシュ出来て、最高のウィークエンドになると思うのですが、なかなか思うようにはいかないものです。
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今回も車中泊でしたから、朝起きて最初にやることは、車の脇にイスとテーブルを出して朝食の支度をすることでした。携帯コンロでお湯を沸かしてコーヒーを淹れ、野菜サラダとサンドイッチ、バナナとヨーグルトがこの日の朝食メニューでした。
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朝食を済ませて、緑深い森の中の散策路を歩くと、そこには野鳥たちの元気な姿が踊っていました。この辺りには、シジュウカラなどの仲間が多くいるようですが、たまたまコガラが群れで飛来してくれました。
# by coffeeto1 | 2016-08-20 06:00 | 野鳥