池の平湿原のチョウ達

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池の平湿原は、長野県東御市に所在する、標高2,000mの高層湿原です。地図を見ると浅間山と湯の丸山の間に位置することが分かります。この場所までは湯の丸高峰林道を使って車で行くことが出来ます。でも、地蔵峠からの林道は舗装されていますが、反対側の車坂峠側から入ると、高峰温泉からは未舗装のダートを走行することになりますから注意が必要です。この湯の丸高峰林道は夜間閉鎖されていて午前7時から午後5時までの通行に限られますから、今回は地蔵峠で車中泊して翌朝一番に池の平駐車場へ到着することにしました。駐車場は有料で、普通車は1日500円となっていました。
さて、池の平湿原で観察した高山植物やビンズイについては既に紹介して来ましたから、今回はここで観察したチョウの仲間を紹介したいと思います。まず最初は高山植物のテガタチドリで吸蜜するヤマトシジミです。
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ヤマトシジミは平地で普通に見られるシジミチョウの仲間ですが、標高2,000mもある池の平湿原にもたくさん生息していました。翅を広げてくれましたから、この個体は♀であることが分かりました。
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ササの葉の上で日向ぼっこしていたクロヒカゲです。山ではよく見かけることが出来ますが、名前の通り日影を好んでいるように思います。でも、ここでは明るい草原でたくさん観察することが出来ました。
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翅を広げて日向ぼっこしていたクロヒカゲです。翅の裏側には目玉模様がありますが、表側には目立った目玉模様が認められません。
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ササの茂みの奥に留まったヤマキマダラヒカゲです。翅の裏側の模様は、かなり賑やかな感じがしますね。これも山ではたくさん観察できるチョウの仲間です。同じ仲間にサトキマダラヒカゲがいてとてもよく似ていますが、後翅の付け根にある3個の斑の並び方が異なります。
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こちらもササの葉の上で翅を休めていたコチャバネセセリです。クロヒカゲと同じように、かなり濃い黒褐色の翅の色をしています。これも山では良く見かける、セセリチョウの仲間ですね。
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ハクサンフウロの花に来て、ここで吸蜜しているコチャバネセセリです。
ところで、明日から夏休みを貰って家族旅行へ行ってきます。このブログも暫く夏休みとさせていただきます。
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# by coffeeto1 | 2016-08-01 06:00 | 昆虫 | Comments(0)

高原でビンズイが囀る

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関東地方は、例年より1週間ほど遅れて梅雨明けしましたが、早くも7月は終わろうとしています。明日から8月で本格的な夏休みシーズンに突入しますから、これからのアウトドアライフにも自然と力が入ってこようというものです。楽しみな季節になりました。
先週末は、山友と2人で念願の槍ヶ岳(標高3,180m)に登頂してきました。天気予報では雨マークが出ていて心配していましたが、午前5時半に山小屋を出発したところ、登山途中は暑くなるほど日が差してくれましたから、汗びっしょりになりながら10時半頃には登頂を済ませることができました。山頂に登ったところでガスが巻いてきて、下山途中から雨に降られてしまいましたが、事前に考えていた厳しい山登りの予想より、登ってしまえばこんなものかという思いもあります。でも、無事に登頂を済ませて、成し遂げた達成感に浸ることが出来ました。
そんな思いを引きずりながら、今回は池の平湿原で撮影してきたビンズイの写真を紹介したいと思います。
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池の平湿原へ行ってきたのは7月10日の日曜日ですが、まだ梅雨の真っ最中で、前日の土曜日は雨に降られて何も出来ません。仕方なく、夕方までに近くの地蔵峠まで行って、そこで車中泊をしながら晴れる予想の翌朝を待ちました。
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雨の降る峠は、半袖では寒いくらいの陽気でしたが、車中泊をするにはちょうど良い気温でした。グッスリと快眠できて、気持ち良く青空が広がる高原の朝を迎えることができました。池の平湿原へ続く林道のゲートは午前7時に開きます。待ち切れずに少し早くから行ったところ、既に2台の車が待っていました。その後ろに駐車して待ちましたが、職員の方が早めに来て、6時40分頃には開門してくれました。少しでも早く観察を開始したいから助かりました。
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この日は、広い湿原を歩き回ってチョウや高山植物、そして野鳥の写真を撮ることが目的でしたから、オリンパスの E-M1 + M.300mmF4 + MC14 (35mm判換算840mm相当)と E-M5mkⅡ + M.40-150mmF2..8 の2本をメインに、風景写真撮影用の M.12-40mmF2.8 も携行して撮影に臨みました。
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野鳥撮影用のM.300mmF4 PRO を先日購入したばかりのジッツォの軽量マウンテニア三脚に載せて、広い湿原を歩き回ってきましたが、立木の天辺に飛来したビンズイの姿を捉えるには、解像力十分の性能を発揮してくれました。
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今回訪れた池の平湿原では、ノビタキやホオアカが見られるかと期待しましたが、見かけることはありませんでした。その代わり、ビンズイの個体数が多く、湿原内の何ヶ所かで立木の天辺に留まって大きな声で囀る姿を撮影することが出来ました。
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# by coffeeto1 | 2016-07-31 06:00 | 野鳥 | Comments(0)

池の平湿原の高山植物~その3

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池の平湿原には、グルッと一周回ることのできる木道が整備されています。一回りすると約2時間ほどで歩ける距離ですが、高山植物やチョウの仲間の写真を撮りながら時折野鳥の出現などもあって、カメラを向けていたら半日以上の時間を要してしまいました。おまけに三方が峰のコマクサ園や見晴岳の見晴コマクサ園などにも足を運んでいたら、1日かけないと回りきれない状況になってしまいました。
7月10日(日)に1日かけてタップリ歩き回りいろいろな収穫を上げることもできましたが、たくさん撮影してきた高山植物の紹介は、一応今回で一区切りつけたいと思います。
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駐車場から湿原に下ってすぐの所に、休憩できるベンチが設置された場所がありますが、そこで昨夜の雨露に濡れた黄色い花を見つけました。オトギリソウのようです。瑞々しい姿を撮影させてもらいました。
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白くて総状の花を咲かせていた、この花はカラマツソウです。花弁の形をカラマツの葉になぞらえて名前がつけられたようです。細かい葉の形を覚えると、花が咲いていなくても見つけることができます?
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これはコメバツガザクラでしょうか、湿原の岩の間を埋め尽くすように固まって花を咲かせていました。私的には、これぞ高山植物といった感じがしますから、出会えたことが嬉しい植物です。
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少し厚みのある丸い形の葉が特徴的なクロマメノキです。花は咲き始めたばかりのようで、まだポツポツしか咲いていませんが、よく探すとピンク色の可愛い花が見つかりました。
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湿原の外周を回る東歩道を歩いて行くと、すぐ脇にウスユキソウが花を咲かせていました。エーデルワイスという方が名前が通っているかもしれませんね。この仲間にも、いろいろな種類がありますから、正確な名前が分かりません。
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青紫色の花弁を広げていたアヤメの花です。花弁基部の綾目模様が名前の由来になっています。初夏の高原を彩る花の一つですね。先日足を運んだ乙女高原でも、たくさん咲いているところを観察することができました。
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ピンク色の総状に花を咲かせていたシャジクソウです。茎に沿って、葉を輪生させるところからこの名前がつけられたのでしょうか? 花の形だけ見ると、アカツメクサにも似ているなと思えますが、葉の形が異なります。
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広い池の平湿原の中央を横切る木道です。この写真は、湿原を横切った後、忠治の隠れ岩の前から、駐車場方向を振り返って撮影したものです。良いお天気に恵まれましたから、気持ち良い散策を楽しんでくることが出来ました。
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青紫色の花を咲かせていたウツボグサです。花穂の形が武士が矢を入れて携行する靱(うつぼ)の形に似ているところから付けられたようです。ウツボと言えば海の生物を思い浮かべてしまいますが、昔の人の感覚とは異なっているようですね。
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湿原を抜けて、三方が峰に登る辺りからコマクサ園に至る辺りに、たくさん咲いていたオンタデの花です。目立たない花ですが、これも高山植物の仲間ですね。
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草むらの中に、小さい花を咲かせていたオオヤマフスマです。一つひとつの花は小さくて目立ちませんが、群生していると立派なお花畑を形成してくれます。
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深く切れ込んだ花弁がリボン状に見えますが、このピンク色の花はエゾカワラナデシコです。以前足を運んだ霧ヶ峰高原などでも、よく観察することができた高山植物ですね。
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# by coffeeto1 | 2016-07-30 06:00 | 植物 | Comments(0)

池の平湿原の高山植物~その2

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前日の雨模様から打って変わって、この日はとても良いお天気に恵まれました。まさに自然観察日和です。地蔵峠で雨音を聞きながら車中泊をしてきましたが、こんな天気に恵まれると、やって来た甲斐があったと嬉しくなってしまいます。
広い高層湿原の中は、高山植物の宝庫ですから、ここは1日じっくりと観察してきたいものです。おまけに野鳥や高山チョウの仲間も観察できたらと、期待ばかりが膨らんできたのですが、欲張りな私の要求を満足させてくれるに十分な、懐の深さを感じさせてくれる自然環境でした。こんな素晴らしいところへ、車で簡単にやって来られるわけですから、本当に有難いものです。
前回に引き続き、池の平湿原で観察した高山植物を紹介していきます。
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20㎝から30㎝ほどの花穂を立てたネバリノギランです。名前のとおり、この花穂に触ってみると、ベタベタして指に着く粘り気があります。目立たないけれど、高原にはたくさん咲いている花です。
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黄色い花を咲かせていたこちらは二ガナの花です。平地でも普通に見られると思いますが、こんな高層湿原でもその姿を確認することが出来ました。
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これも二ガナの仲間ですが花弁が白色ですから、名前はシロバナニガナになります。上で紹介した黄色い花の二ガナの近くに咲いていました。
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こちらは草丈が10㎝ほどで、草原の中では注意して見ないと、見落としてしまいそうな小さな花です。名前を調べてみると、テングクワガタであるようです。
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アザミの仲間であることはすぐに分かりますが、この仲間の識別は得意ではありません。でも、まっすぐ上を向いて花を咲かせていましたから、これはノアザミで間違いないと思います。
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言わずと知れた高原の花ニッコウキスゲですね。図鑑を見るとゼンテイカという名前もあるようです。ここ池の平湿原には、そんなにたくさんは咲いていませんが、高原の花には間違いありません。
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白くて小さくて清楚な花姿です。ウッカリすると見落としてしまいそうな花ですが、これがツマトリソウになります。名前の由来がわからないのですが、うちのカミさんもこんな風に可愛らしかったら....(−_−#)
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ピンク色の立派な花穂を立てていた、テガタチドリです。花の形を良く見ると、チドリが羽を広げて飛んでいる姿に見えることからこの名前が付いたようです。まさに群れ飛んでいるといった風情ですね。草原のあちらこちらで、このチドリの編隊飛行が確認できました。
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池の平湿原に下る途中で、遥か彼方の雲海の向こうに山並みが浮かんで見えました。撮影した時はどこの山かよく分からなかったのですが、後から地図と照らし合わせてみたら、どうやら八ヶ岳の山並みになるようです。
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三方が峰のコマクサ園で撮影しました。ピンク色のコマクサの花の中に、やはり草丈の低いこの黄色い花が咲いていました。草丈は、10㎝〜15㎝ほどしかありません。これはタカネニガナですね。コマクサとの取り合わせが綺麗でした。
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濃い赤紫黄色のシックな色の花を咲かせていました。そんなに数はありませんが、目につく花の一つでした。名前を調べてみたら、シュロソウであることが分かりました。
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# by coffeeto1 | 2016-07-29 06:00 | 植物 | Comments(0)

池の平湿原の高山植物~その1

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7月9日(土)〜10日(日)にかけて、長野県の池の平湿原を散策してきました。ちょうど前回紹介したコマクサの花が咲く時期ですから、これをメインにその他の高山植物を見て来ようと計画したものです。上手くすれば野鳥の写真も撮れるだろうと、いろいろな目的があって、自分でも少し欲張りな計画だから、取らぬ狸の皮算用にならないようにと思いながらの自然観察になりました。ところが、日曜日に晴れマークが出ていたものの、初日の土曜日は雨降りに見舞われてしまいました。仕方がありません。土曜日は午前中、撮り貯めた写真の整理をして、お昼を食べた午後から出発することにしました。この日は、地蔵峠で車中泊をして、よく晴れてくれた日曜日の朝一番から観察を始めてきました。広い湿原の中を歩き回ってきましたが、ひときわ目につく景色はその中にある鏡池の姿ででした。
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草原の中に、あまり目立たないけれど花茎の先に赤い花穂をつけていたワレモコウの花です。私の印象としては、盛夏の時期以降に咲く花と思っていましたが、すでに花を咲かせていました。
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木道のすぐ脇に咲き始めていたバイケイソウです。夏山に登ると、登山道の脇でよく見ることができる山の花です。昨年、甲武信ヶ岳に登って雁坂峠まで歩いてきた時に、とてもたくさん咲いていたのが思い出されました。
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こちらは白い花ですがハクサンシャクナゲになるでしょうか。ハクサンシャクナゲと言えば、普通はもっとピンク色味が強いと思いますが、たまたまこの花は白色味が勝っていたものでしょう。
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広い湿原の中には、ヤマブキショウマの花もたくさん咲いていました。山へ行けばどこでも比較的よく見られる花ですが、これには雄花と雌花があって、雄花の方がボリューム感がありますから、これは雌花になると思います。
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車中泊をした地蔵峠から池の平の駐車場へ向かう林道は、午前7時が開門になります。少し早めにゲートで待っていたら、20分くらい前に開けてくれました。駐車場から湿原に下ったところはこんな風景が広がっていました。
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ピンク色の5枚の花弁を大きく広げていたハクサンフウロです。高原を歩くとよく目にする花ですから、この花を見ると山に来たなという実感が湧いてきます。フウロソウ科の高山植物です。
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こちらはハクサンチドリですね。山に来るとハクサンという名前のつく花がいろいろありますが、これもその一つです。こちらはラン科に属します。
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まだ蕾が膨らみきっていませんが、僅かにピンク色の花弁の色が覗く状態のヤナギランです。花の時期はこれからですが、8月に咲く花という印象が強いのに、もう蕾を膨らませていました。ランという名前が付いていますが、アカバナ科の植物です。
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こちらも少し時期が早い感じがしますが、マルバダケブキですね。と大きな丸い葉を広げ、花茎の先に大きな黄色い花を咲かせます。北沢峠から仙丈ヶ岳に登った時に見たマルバダケブキの花畑は見事でした。
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広い草原の中、所どころにオレンジ色の花を咲かせていたレンゲツツジです。ツツジの仲間は春先に花を咲かせるものが多いのですが、このレンゲツツジは初夏の高原を彩る花です。
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三方が峰のコマクサ園に咲いていた、ハクサンオミナエシです。ピンク色のコマクサの花の中で、黄色い花が良く目立ちました。普通のオミナエシは草丈が高いですが、これは20㎝くらいしかありませんでした。
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# by coffeeto1 | 2016-07-28 06:00 | 植物 | Comments(0)