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甲武信ヶ岳~雁坂峠~西沢渓谷

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お早うございます。甲武信小屋での一夜が明けました。この夜はぐっすり寝られましたから、気持ち良く目覚めることが出来ました。この日は、お天気の具合が心配でしたから、早めに動き始めた方がよさそうです。朝食をいただくと、午前5時30分には出発することにしました。昨日痙攣で不安に思っていた両脚も、今朝は復活してくれたようで気持ちよく歩けます。木賊山(とくさやま)の巻道を進み、戸渡尾根の分岐までやって来ました。ここを登り返すと、昨日脚をさすりながら昼食を食べた尾根道の分岐はすぐそこですが、今朝は真っ直ぐ雁坂峠方向を目指します。
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森林に囲まれた尾根道を暫く進むと視界が開けました。ここは、賽の河原と呼ばれるポイントです。天気予報では下り坂という予想でしたが、この時はとても良く晴れていてくれました。
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晴れてくれたと思ったのはほんのひと時のことで、すぐにガスが出てきて辺りが霞んでしまいました。雁坂峠までは破風山、雁坂嶺などを経由しますが、ここに続く尾根道は、所々に倒木が目立つ山道でした。
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破風山に至る手前に笹平という開けた場所があります。一面笹で覆われた場所ですが、ここでガスの中を飛ぶチョウを見つけました。何だろう....? うまい具合に近くに留ってくれました。早速撮影してみたところ、これはヒカゲチョウでした。
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笹平の中に破風山避難小屋があります。ベンチで暫らくの小休止をとりました。ここから20分ほど下ったところに水場があるようですが、今回は辛い思いをして水をたくさん携行してきましたから、補充の必要はありません。(^^;;
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避難小屋を通過して、破風山(標高2,318m)に向かう山道は、前日の徳ちゃん新道と同じように、これまたすごい急登でした。登り始めてすぐのところで、このバイケイソウが並んで出迎えてくれました。
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こちらは、登山道の脇に咲いていた黄色いスミレです。今年は八ヶ岳でも、甲斐駒ヶ岳、仙丈ヶ岳でも良く見ることができたキバナノコマノツメです。この尾根道でも、また見られるとは思っていませんでした。
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これも今回の山行で良く見ることができたアオヤギバナです。7月中に山へ登った時から見ることができましたから、これも花期はかなり長めであると思います。
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花茎の上に、薄いピンク色の花を幾つか咲かせていたミヤマヒゴタイです。同じ仲間にタカネヒゴタイというものがありますが、頭花は1~2個です。これは5~6個の花を咲かせていますから、ミヤマヒゴタイと識別しました。
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これはウスユキソウの仲間であろうと思いましたが、頭花がモコモコッと固まってついています。その姿からヤマハハコの仲間のヤハズハハコではないかと判定しましたが、識別に自信がありません。如何なものでしょうか? 
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上空は晴れているのですが、時折雲がかかって視界が遮られてしまいます。これは、甲武信ヶ岳(標高2,475m)だったと思いますが、姿を見せてくれたので慌てて撮影したものです。山のお天気は、本当に気まぐれでした。
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破風山(標高2,318m)への急登を、息を切らせながら登っている時に、周囲のツツジの木にピンク色の可愛い花がたくさん咲いているのが目につきました。雌しべが長く伸びているのが特徴の、これはホツツジの花になります。ミヤマホツツジはこの雌しべがゾウの鼻のように曲がりますから、違いが分かりますね。
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急登を登りつめ、体にはかなり堪えたところでしたが、破風山(標高2,318m)に到着することが出来ました。この日の尾根道縦走コースでは、ここが一番高い場所ですから、ここまで来たら気が楽です。
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稜線上の尾根道を歩いていたところ、本当に偶然ですが雲の向こうに富士山が見えました。手前の眼下には広瀬湖が見えますから、こんな気象状況の中で、またと無い撮影チャンスに恵まれたものです。
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東破風山(標高2,260m)に到着しました。この辺りでは、足取りも軽くなったような気がして、非常に快適に歩くことが出来ました。
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東破風山を通過して、雁坂嶺へ至る間には、こんな枯れ木の林がありました。面白い眺めでしたが、それだけに倒木もたくさん目に付きました。
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雁坂嶺(標高2,289m)に到着しました。途中にこうした目標が幾つかありましたから、アクセントのようで歩きやすいと感じます。
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このような草原が広がっていた雁坂峠までの尾根道では、前日とはうって変わって、快調に脚を進めることができました。
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雁坂峠に到着することが出来ました。ここまでは、ほぼ標準的なコースタイムで歩くことができました。ここに立っていた看板には、日本三大峠とありますが、あとの二つはどこの峠になるんでしょうか?
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雁坂峠に設置されていた石碑です。どんないわれがあるか分かりませんが、石碑の根元にイワインチンが咲いていました。
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峠の石碑の前に、この黄色い花が小群落を作るように咲いていました。これはイワインチンですね。日本の固有種になるということです。
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雁坂峠での記念写真です。この前日は、体調不良で大変な思いをしてしまいましたが、この日はここまで快調に歩いてくるかとが出来ました。後は下るだけですから気持ちが楽になりました。
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雁坂峠からは、なだらかな草原を縫う下山道を歩いて行きますが、ここにもたくさんの山野草が咲いていました。これは、そのひとつハナイカリです。ササ原の中に、いくつも咲いている姿を見ることが出来ました。
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井戸ノ沢まで下ってきました。ここには、谷川が流れていて、ここで渡渉することになります。冷たい水ですから、顔を洗って頭から水を被りましたがとても気持ち良かったです。谷川にはこのトリカブトが咲いていました。
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井戸ノ沢では、このキツリフネもいくつか咲いている姿を観察することが出来ました。谷川沿いに幾つも花が咲いていましたから、ひとつひとつ撮影していると、ここでの休憩が思いのほか長くなってしまいました。
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ザックを降ろしたすぐ脇に咲いていたタマガワホトトギスです。井戸ノ沢の周辺でたくさんの山野草の撮影をして、ザックを置いた場所に戻ったところで見つけたものです。
この後は快調に下山して、お昼過ぎには西沢渓谷まで戻ってくることが出来ました。今回の山行では、初日に予定外のアクシデントが発生しましたが、無事に全行程を歩きとおすことが出来ました。帰りは道の駅でお土産のブドウを購入しましたが、これが家族には好評で、ずいぶん喜んでもらえました。
by coffeeto1 | 2015-09-10 06:00 | 風景
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