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田代山湿原の高山植物

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職場OBのO先輩とY子さんと3人で、田代山から帝釈山を登ってきたのは7月11日(土)のことでした。季節はちょうど山野草の咲き乱れるハイシーズンで、何より一番感激したのは、田代山湿原を覆い尽くすように咲き乱れていた高山植物たちでした。その中で代表格であったのは、このコバイケイソウとワタスゲの大群落でした。我々は登頂時間が遅くなってしまったので、下山途中の人と沢山すれ違いましたが、皆さん口を揃えて、上はワタスゲとコバイケイソウがたくさん咲いていて別世界ですよと、励ましの言葉をかけてくれました。その声に元気づけられて足を運んでみたら、湿原は本当に高山植物の宝庫になっていました。
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コバイケイソウは、田代山湿原に入る前から群落がたくさん目につきました。直下の木道を進むと、ワクワクするようなこんなコバイケイソウのお出迎えを受けました。
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こちらは湿原を覆うように咲いていたコバイケイソウです。どこを撮影したらよいか迷ってしまうほどたくさん咲いていました。
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湿原の中に、青紫色の涼やかな小さい花がたくさん咲いていました。これは、タテヤマリンドウになります。春先に咲くフデリンドウと同じですが、これはフデリンドウのように固まって咲くことなく、一輪一輪花を咲かせていました。
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タテヤマリンドウの花を真上から撮影してみたものです。花の直径は1cmほどの小さな花ですが、花弁は10枚ほどあるように見えます。
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この田代山湿原では、ワタスゲやコバイケイソウばかりが目立ちますが、草原の足下に目をやると、このタテヤマリンドウをはじめ、小さくて可愛い高山植物がたくさん咲いていました。あちらこちらに目を配りながら歩かないと、つい見落としてしまいそうです。
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田代山湿原の木道は一方通行になっていますが、ここを歩き始めて間もなくトキソウが咲いているとしゃがみこんで撮影している方がいました。見れば本当に可愛いトキソウが一輪咲いています。木道のすぐ脇ですから撮影し易い状況でした。
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こちらは田代山湿原より少し下の、小田代湿原に咲いていたトキソウです。こちらも木道のすぐ脇に咲いていてくれました。それも2輪並んで咲いていましたから、嬉しい撮影対象になってくれました。花の色が野鳥のトキの色であるところから、この名前が付けられたということです。
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田代山の山頂を示す標識の前でお昼のお弁当を広げていましたが、ふと横に目をやると、ピンク色の可愛い花が目に止まりました。何だろう? カメラを向けてみると、ツルコケモモのようでした。この周囲には何輪か咲いていました。このピンク色の花にばかり気を取られて撮影していましたが、後から気がつくと、モウセンゴケがそのお隣に写っていました。
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田代山湿原に入る直前に見つけた高山植物ですが、白くて釣鐘型の花弁に、紅色の萼がとてもよく目立つアカモノです。コメバツガザクラととてもよく似ていますが、葉の形が違うところが識別ポイントですね。
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さて、こちらはO先輩が木道のすぐ脇に咲いているのを見つけてくれたものです。何という花か聞かれたのですが、花姿からオノエランと答えましたが、木道の上からでは花弁の中にあるW字型の模様が確認できませんでした。でも、図鑑で確認しても間違いなかったようです。
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黄色い花を咲かせ始めたばかりのキンコウカです。遠目からは二ガナの花かキリンソウであろうと思ったのですが、近寄ってよく見たら違っていました。キンコウカは、このように下から咲いていきますね。
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田代山湿原の中では、ピンク色の花が少なかったので、これは見つけると何か得をしたような気分にさせてくれました。図鑑で調べてみると、クロマメノキになると思いますが、間違っていたら教えて下さい。
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これはよく見慣れたチングルマの果穂です。花の時期には白くて可愛い花が群れるように咲いてくれますが、このように花が終わった後でも、果穂が集まって風にそよぐ様を見せてくれます。花に続けて2度楽しませてくれる、サービス精神旺盛な高山植物ですね。
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こちらはツマトリソウです。これも小さな花ですから、ボーッとしていると見落としてしまいがちです。弘法大師堂に近い木道のすぐ側に咲いていました。
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ワタスゲが群生する中に、点々と咲いていたニッコウキスゲです。そういえば、奥日光でも霧ヶ峰高原でもあまり見なくなってしまいましたが、昔見た、あの黄色一面の花畑をいつかまた見れたら良いのですが....。
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淡褐色の花穂を立てていたのはネバリノギランです。ランという名前が付いていますが、これはユリ科の高山植物ですね。花穂に触るとベタベタするので、この名前が付けられたようです。
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ワタスゲってこれが花だとばかり思っていたのですが、チングルマと同じでこれが果穂だったんですね。フワフワの雪帽子みたいなワタスゲで、田代山湿原は見事に彩られていました。
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このワタスゲの群落を見て下さい。田代山湿原の今がまさにその絶頂期として、一面に白い果穂をなびかせていました。こんな素晴らしい景色を堪能させていただき、誘ってくれたO先輩には、ただただ感謝の気持ちで一杯です。
by coffeeto1 | 2015-07-27 06:00 | 植物
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