人気ブログランキング | 話題のタグを見る

石砂山を歩いてきました~その2

石砂山を歩いてきました~その2_f0330321_216177.jpg
神奈川県相模原市の石砂山へ遊びに行ってきたのは、4月最初の土曜日(4月4日)のことでした。ギフチョウが舞い始める季節ですから、この時期を逃すことなく写真を撮っておきたいと、それが一番のお目当てで足を運んでみました。もちろん、ギフチョウ以外にも色々な山野草が見られるでしょうから、それらも楽しみにしていました。ところが、現地に着くと朝から霧雨が降り続いて、とてもチョウの仲間の観察が望めるような状況ではありません。それでも山道に取り付き、登り始めるに連れてたくさんの花々が目に付きました。雨に降られてしまったけれど、足を運んできた甲斐があったと救われた思いでカメラを向けますが、その都度立ち止まって写真を撮っていたら、とても1日では戻ってこられないような嬉しい状況になりました。捨てる神あれば拾う神ありというものです。
お天気には全く恵まれませんでしたが、そんな状況の中でも特にスミレの花がよく目に付きましたから、まとめて紹介したいと思います。
石砂山を歩いてきました~その2_f0330321_2161113.jpg
スミレの花の識別については素人ですから、撮影してきた写真を見ながら図鑑と首っ引きで名前を調べています。だから、識別にはかなり怪しいものがありますので、それをまずご理解下さい。先ず初めはこの白いスミレです。5枚ある花弁のうち、1番下側の花弁は唇弁と呼ばれますが、ここに出る紫色の筋が他のスミレに比べると少ないことと、葉の形が丸型であることなどから、マルバスミレになると思います。
石砂山を歩いてきました~その2_f0330321_216571.jpg
花弁の後方にある距と呼ばれる、パイプのように飛び出した部分がありますが、この部分の色や形が種類によって特徴があり、スミレを識別する場合、手掛かりとなる大切なポイントです。マルバスマレの距は、細長くて色は白色であるところが特徴ですが、この花のようにややピンク色がかったものもあるようです。
石砂山を歩いてきました~その2_f0330321_2154916.jpg
こちらは、花弁の色が青紫色をしていることや、いくつもの花が密生しているところ、葉の形が細長い披針形であるところなどから、上で紹介したマルバスミレとは明らかに異なります。これはただのスミレかノジスミレのいずれかになると思いますが、如何なものでしょうか?
石砂山を歩いてきました~その2_f0330321_2154324.jpg
花の部分を少しアップで撮影してみると、雨露に濡れて、水滴がたくさん付いていました。唇弁の基部には白い部分が認められますが、ただのスミレはこの白色が目立ちません。また、この写真では分かりにくいのですが、側弁の内側基部は無毛です。ただのスミレはこの部分に毛がありますから、これはノジスミレになると思われます。
石砂山を歩いてきました~その2_f0330321_2152767.jpg
少し大き目な花をつけていたこちらのスミレは、葉の形が少し細長い披針形をしています。花弁は僅かに青紫色に染まっているように見えますね。また、距の部分に注目すると、球形で太い感じがすることから、ナガバノスミレサイシンであると思われます。
石砂山を歩いてきました~その2_f0330321_2152112.jpg
図鑑を見ると、スミレサイシンの葉は披針形で、ナガバノスミレサイシンの葉は長披針形であるようです。また、生育地はスミレサイシンは日本海側に多く見られ、ナガバノスミレサイシンは太平洋側に見られるようですから、それからしてもナガバノスミレサイシンで間違いなさそうです。
石砂山を歩いてきました~その2_f0330321_2144414.jpg
今回見てきたスミレの中で、これは判定が難しいなと思いました。というのは、花茎の上部に小苞葉がありますから、一見普通のタチツボスミレのように見えますが、花茎と距の色が少し濃いピンク色がかった感じです。また、花の高さが普通のタチツボスミレより低い感じですから、もしかしたら違う種類かなと疑問符が付いてしまいました。
石砂山を歩いてきました~その2_f0330321_2143666.jpg
これも上の写真と同じ種類のスミレであると思いますが、こちらはさらにそんな疑問を強くさせてくれた花です。コスミレのように本当に小さな花でしたから、これがタチツボスミレと言って良いのだろうか? と思ってしまいます。
石砂山を歩いてきました~その2_f0330321_2057929.jpg
こちらのスミレは葉の形が独特です。深い切れ込みは深く、3分裂する特徴ある形をしていますから、エイザンスミレであることが直ぐに分かりました。距の部分は割合太めです。
石砂山を歩いてきました~その2_f0330321_2057213.jpg
エイザンスミレの花弁の色は、淡紅紫色が普通であるようですが変化があって、この花は殆ど白色に近い色合いです。同じ仲間のヒゴスミレは花弁の色が白色ですが、葉の形がヒゴスミレは切れ込みが深く、完全に5裂するところで識別することが出来ます。
by coffeeto1 | 2015-04-16 06:00 | 植物
<< 石砂山を歩いてきました~その3 石砂山を歩いてきました~その1 >>